税理士試験の受験資格を解説! 【学識による受験資格】とは? 要件や改正内容、具体例をわかりやすく解説


税理士になるには、毎年8月に行われる税理士試験に合格する必要があります。しかし、税理士試験を受験するためには法律で定められた受験資格が必要となります。その受験資格の中でも、最も一般的なのが「学識による受験資格」です。

そもそも、学識による受験資格ってなんですか?

大学または短期大学で特定の科目を履修していることを条件に受験資格が認められることですよ

また、令和5年(2023年)の税理士法改正により、学識による受験資格が大幅に緩和され、これまでよりも受験しやすくなりました。

今回は、税理士試験の「学識による受験資格」について、要件や改正内容、具体例を交えながら詳しく解説します。

目次

学識による受験資格の要件

試験のイメージ写真
image by Fa Barboza from Unsplash

以下のいずれかを満たしていれば、学識による受験資格が認められます。

◎ 大学又は短大の卒業者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
◎ 大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
◎ 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
◎ 司法試験合格者
◎ 公認会計士試験の短答式試験に合格した者

それでは一つずつ解説していきますね

◎ 大学または短期大学を卒業している場合

大学・短期大学の卒業と同時に、以下のいずれかの科目を1つ以上履修している必要があります。

法律学に関する科目法学、法律概論、日本国憲法、民法、刑法、商法、行政法、労働法、国際法等
経済学に関する科目(マクロまたはミクロ)経済学、経営学、経済原論、経済政策、経済学史、財政学、
国際経済論、金融論、貿易論、会計学、簿記学、商品学、農業経済、工業経済等
その他の科目社会学、政治学、行政学、政策学、ビジネス学、コミュニケーション学、教育学、
福祉学、心理学、統計学等

これまで税理士試験を受験するには「法律学」または「経済学」に関する科目の履修が必要でした。しかし、令和5年度から「社会科学」に属する科目全般が対象となりました。

〝その他の科目〟が増えたんですね!

社会科学に該当する科目は幅広いので、文系学部出身者や商学部・経済学部の学生が受験しやすくなったんです

履修した科目が社会科学に該当するかどうか科目の名前から判別しにくい場合は、授業内容が記載されている学生便覧を取り寄せた後、文部科学省ホームページの「学科系統分類表(PDF/470KB)(文部科学省のサイト内) 」で確認すると良いですよ

最近は耳慣れない名前の科とかありますもんね。分かりました!

◎ 大学3年次以上に在学している場合(単位取得済み)

大学の3年次以上で、上記のいずれかの科目を履修済みであれば受験資格を得られます。 「卒業見込み」や「在学中」でも、所定の単位を修得していれば受験資格を満たすことが可能です。

令和5年の税理士法改正前は、卒業見込みでは受験資格は得られなかったんです

大学3年次までに必要な単位を取得して受験資格を得たら、試験準備を始めることができますね

◎ 一定の専修学校の専門課程を修了した者(単位取得済み)

大学・短大卒業者以外でも、一定の専修学校を修了していれば受験資格を得られる という制度があります。これは、文部科学大臣が指定した専修学校の専門課程を修了した人に対し、大学卒業と同等の学力があると認めるものです。

専修学校ってなんですか?

文部科学省が「専門士」または「高度専門士」として認定している専修学校の事を指します

専修学校というのは学校制度の一つで、実践的な職業教育や専門的な技術教育を行う教育機関のことです

専門学校とは違うんですか?

専門学校は専修学校の一種なんですよ。専修学校の中に専門学校が含まれているんです

なるほど。それと〝一定の〟専修学校というのは?

受験資格を得られる専修学校には条件があるので、それを満たしていることが必要なのです。どのような専修学校が対象になるのかというと……

1:修業年限が2年以上であること
2:課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上であること

対象の専門学校は、文部科学省の私立専修学校一覧(文部科学省サイト)や専門学校の公式情報で確認することができます

専修学校の窓口に問い合わせると、税理士試験の受験資格要件に該当するか教えてくれる場合もあります

◎ 司法試験合格者

旧司法試験法の規定による司法試験の第二次試験、又は旧司法試験の第二次試験に合格した者も含まれます

◎ 公認会計士試験の短答式試験に合格した者

平成18年度以降の合格者に限られます

受験資格緩和で可能になる新たな戦略

戦略のイメージ写真
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受験資格が緩和されたことで、まずは簿記論・財務諸表論をクリアし、次に社会科学に関連する税法科目に取り組む戦略が有効です。

  • 戦略①:簿記論・財務諸表論から着手する
         誰でも受験可能なため、まずは簿記論と財務諸表論に集中
  • 戦略②:社会科学科目を活かして合格を狙う
         社会科学に関連した得意分野を活かし、効率的に科目合格を目指す
  • 戦略③:働きながらの受験プラン
         働きながらでも取り組みやすい科目から始める

まずは簿記論・財務諸表論に挑戦し、次に税法科目へ進む戦略が良さそうですね

まとめ

試験会場のイメージ写真
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  • 学識による受験資格の履修科目は法律学・経済学に加えて社会科学も範囲に加わった
  • そのため、文系学部出身者や商学部・経済学部の学生が受験しやすくなった
  • 大学3年次以上での受験資格が認められたため、早期受験が可能に
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